はじまりの日々

春もうららかな3月14日

3日くらい前から何だか胃の調子がすぐれなくて
おかしいなぁ、食べ過ぎたのかなぁ
なんて思ってたけど、ちっともよくならない。

勘の鋭い旦那さんは、この頃からもうわかってたっぽいんだけど
冗談めいた口調で、もしかして?
なんて言うから、こっそり検査薬で調べてみると
説明書の反応待ち時間を全く無視したすぐさまの陽性万能!

ふわぁっと体の体温が上がって
ほわほわした気持ちになったけど
まだ確信できないし、旦那さんには黙っておいて
次の日、近くのレディースクリニックを初受診しました。

クリニックに着いた頃、
偶然にも、お母さんから電話が入り
具合が悪いのだと話すと心配して駆け付けてきて、
終始気分の悪い私は、そんなお母さんに
この人生初の診察に付き添っててもらいました。

診察室で目にした、小さく速く鼓動する小さな小さな心拍。
これが赤ちゃん…。
言葉もなく感動してしまいました。

と同時に、ほんとに私も母親になるのかな
ほんとかな…
なんて、不思議な気持ちにも包まれました。

待合室のお母さんに、
大切に育ててもらってきた大切な私のお母さんに
いちばんの報告ができました。

安堵の表情で、良かったね。と、
落ち着いた口調で声をかけてもらって
私もほっと、安心できたのを覚えています。

旦那さんにも、直接顔を見ながら伝えたかったけど、
何度も何度も、携帯電話にメッセージが入ってきたので、
これ以上は延ばせないなぁと断念して報告。

まじで?
という短い文字を送ってきた彼の携帯電話の奥の顔を
きっと、すごく喜んでくれてるんだと想像しながら帰りを待って、
今度こそその表情を逃すまいと見つめながら
びっくりした?って聞いたら
なんか、照れて恥ずかしそうな
むずむずしたような顔つきで、
何をしゃべったかなぁ…
手放しで喜びを表現するタイプじゃないんだけど
おとなしくも、嬉しそうな様子が見てとれて、
私もくすぐったいような嬉しさを感じました。

旦那さんが喜んでくれてることが伝わってきたのは
その頃、既につわりで家事が出来ずにいた私の代わりに
洗い物をしてくれながら、ふいに
名前はねぇ、女の子なら…、男の子なら…
と喋り出したこと!
もう名前をあれやこれやと考えはじめてたのねと
私の方がびっくりしたくらい。
でも、それがすっごく嬉しくて嬉しくて
あぁ、私、幸せやなぁって、しみじみと嬉しくなったのでした。